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  • 2023/07/05

ブランデュー弘前FCとの戦い<2019~2022シーズン>

サッカーの東北社会人の頂点を決める、東北社会人サッカーリーグ1部。2023シーズンはコバルトーレ女川を含む、東北10チームが全18節で順位を争います。

4月30日に開幕したリーグ戦は、8節(7月2日)を消化。コバルトーレ女川はここまで8連勝で勝点24の2位。同じく、8連勝中のブランデュー弘前FC(青森県弘前市)を得失点差で追います。

東北リーグ1部順位表 2023年7月3日時点

7月9日(日)に迫った、弘前との試合はリーグ戦の行方を左右する首位攻防戦の直接対決となります。

コバルトーレ女川が日本サッカーアマチュア最高峰リーグ「JFL」を戦ったのが2018シーズン。悔しくも1年で降格し、2019シーズンから再びJFL昇格を目指して東北1部を戦ってきました。東北リーグで再スタートを切って5シーズン。新型コロナウイルスによる影響のなか、ここまでブランデュー弘前FCとは切磋琢磨しながら、東北王座を争ってきました。

2018シーズンホーム最終戦は2―2の引き分けで試合終了(2018年11月11日vs流経大ドラゴンズ龍ケ崎)

力の差に完敗 2019シーズン

阿部裕二監督(現GM)が再び指揮を執り、新チームがスタートを切った2019シーズン。JFL降格からの立て直しを目指しましたが、アウェイに乗り込んだ第9節(2019年7月14日)では、攻守に渡り力強さを発揮した弘前のサッカーを前に「0―3」で完敗。

敵地に乗り込んだ第9節(2019年7月14日)では弘前に完敗

石巻フットボール場に弘前を迎えた最終戦18節(2019年10月6日)、で「2-2」の同点とすることがやっとの結果でした。この年は、リーグ優勝を達成した、いわきFCがJFL昇格を達成。弘前が2位、女川は3位となりました。

最終戦(2019年10月6日)では2点リードしましたが、後半に追いつかれて同点で終了

2年連続リーグ3位 2020シーズン

新型コロナウイルス流行の影響を受けた2020シーズンは特別ルールが採用され、1回戦制で順位を決める、異例の短期決戦となりました。この年、コバルトーレは開幕戦で東北2部から昇格したばかりのFC.SENDAI.UNIV(現・一目千本桜FC feat.S.U.F.T)と2―2の引き分けスタート。一方の弘前は順調に連勝を重ね最終節を前に優勝を決定。弘前に乗り込んだ、最終戦(2020年10月4日)は前半、弘前に退場者が出て、コバルトーレが試合の主導権を握りましたが、両チーム得点を奪えずスコアレスで終了。弘前が優勝、2位がFC.SENDAI.UNIV、コバルトーレは3位に沈みました。

弘前の優勝が決定している状況で戦った最終戦(2020年10月4日)

リーグ戦は途中で中止に 2021シーズン

新型コロナの流行が続いた2021シーズン、リーグ戦は12チームで争われました。前年王者の弘前を女川に招いた第6節(2021年7月25日)では、野口、奥山選手が得点を奪い2-0で勝利。

抜け出した野口が豪快なシュートを決めて先制(2021年7月25日)

勝点で上回り暫定1位となりましたが、新型コロナ感染拡大の影響でリーグ戦は中止措置に。リーグ成立条件を満たす試合数の消化とはならず、暫定1位のコバルトーレが東北を代表して、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)2021の出場権を獲得しました。

全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2021

JFLへの昇格を決めた2017シーズン以来、4年ぶりに地域CL出場を決めたコバルトーレ。東北代表として、JFL昇格がかかる地域CLの1次ラウンド(2021年11月12日~14日)となる盛岡会場へ乗り込みました。しかし、おこしやす京都AC、クリアソン新宿(現・JFL)に敗れ、予選敗退が決まった最終節でFCバレイン下関から1勝を勝ち取り、地域CL1次ラウンド3位でシーズンは終了。全国の高い壁に突き返される結果となりました。

この年、JFL昇格を決めたクリアソン新宿と対戦しましたが1―2で敗戦(2021年11月14日、いわぎんスタジアム)

全国に通じる力を求めて 2022シーズン

全国へ通じる力を求めてスタートした2022シーズン。新たに中村雅昭氏を監督に招へいし、過酷な東北リーグ1部の制覇に挑みました。

新型コロナによる感染状況が続くなか、1.5回戦制の特例ルールが採用され、弘前に乗り込んだ第6節(2022年6月26日)は15分、PKでコバルトーレが先制。しかし、高い得点力と力強いサッカーを武器とする弘前は32分に同点弾を決めると、44分、コーナーキックから勝ち越しとなる逆転ゴールを決めました。短期決戦のなか、コバルトーレにとってシーズンの行方を左右する手痛い敗戦となりました。

先制点は奪いましたが、前半のうちに逆転されて「1-2」で敗戦(2022年6月26日)

2022シーズン前期はコバルトーレが10勝1敗勝点30、弘前は9勝2分勝点29の結果。勝点1差で折り返した後期、女川スタジアムに弘前を迎えた最終節(2022年10月2日)では14分、コーナーキックから橋本が貴重な先制ゴール。その後、弘前に退場者が出ると、互いにリスクを追わずに試合をすすめ、コバルトーレが橋本の1点を守りきり「1―0」で勝利。リーグ戦が成立しなかった2021シーズンを除くと、JFL昇格を達成した2017シーズン以来、5年ぶりの東北王座の獲得となりました。

ホームスタジアムの女川スタジアムで初対決となった最終戦は橋本のゴールを守りきり「1-0」で勝利(2022年10月2日)

全国強豪チームとの戦い

東北代表として、第58回全国社会人サッカー選手権大会(全社・2022年10月14日~10月19日、鹿児島県志布志市)に出場したチームは再び「全国の高い壁」を経験することになります。JFL昇格チームを決める地域CLの前哨戦となる全社。桐蔭横浜大学FCを相手にした1回戦(2022年10月14日)では、黒田のゴールが決勝点となり「1―0」で勝利しました。しかし、北海道王者の「BTOPサンクくりやま」(現・BTOP北海道)を相手にした、2回戦(2022年10月15日)では、相手の力強いサッカーを前にボールを握れずに苦戦。リーグ戦で発揮していた攻守のリズムを作りきれず、「0―3」で完敗。その後、BTOPは順調に勝ち進み、決勝でブリオベッカ浦安(現・JFL)に敗れて準優勝となりました。

全社2回戦(2022年10月15日)では北海道王者のBTOPに「0-3」で敗戦

JFL復帰を掲げ、新潟に乗り込んだ地域CL2023の1次ラウンド(2022年11月11日~13日)では、初戦、全社4位のヴェロスクロノス都農(宮崎県)と対戦。7分に先制点を奪いましたが、相手の統制の取れた攻守に揺さぶられ、試合終了直前に逆転ゴールを決められて敗戦。九州王者の沖縄SV(現・JFL)と対戦した第2節では、後半相手に退場者が出て、1人少ない状況となりましたが、主導権を奪いきれずスコアレスで試合は終了し、最終戦を前に敗退が決定しました。シーズン最後の試合となった第3節は北信越王者のアルティスタ浅間を相手に先制しましたが、相手の「つなぐサッカー」で崩されて失点し「1―1」の同点で地域CLを終えました。

全社を勝ち上がったヴェロスクロノス都農との対戦では先制点を奪いましたが、試合終了直前に勝ち越しゴールを決められ「1-2」で敗戦(2022年11月11日)

昇格のため東北1位通過へ 2023シーズン

今季、目標に掲げるJFLへ昇格するためには厳しい条件を突破しなければなりません。地域CL2023へ出場し、予選となる1次ラウンドを突破して、決勝ラウンドで優勝すれば自動昇格。2位チームはJFL15チームと入れ替え戦を戦い、勝利すれば昇格を勝ち取ることができます。(詳細は第25回JFL大会方式参照)

2年連続、1次ラウンド敗退で終わっているコバルトーレ。今年は1次ラウンドを突破して、昇格がかかる決勝ラウンドへ進出しなければなりません。

さらに今年は全国3か所で開かれる1次ラウンド会場の1つが宮城県会場を予定。東北リーグ1位は宮城県会場に入るため(※2022シーズン参考)、1次ラウンドで地の利を活かして、決勝ラウンドへ進出する最大のチャンスとなります。

全国の舞台を力強く駆け上がるためは、地域のライバルとなるチームの存在は欠かせません。最終目標のJFL昇格をつかむためにも、まずは目の前の東北リーグで優勝を手にする必要があります。リーグ制覇へむけて、目の前に迫る、ブランデュー弘前FCとの対戦に勝利することが昇格への第一歩となります。

熱い応援、よろしくお願いします。